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はじめに


指導教授は
にこやかな顔で
言いました。
自然科学のような
ふりをしてる詩を
学んでみてはどうかね?
そんなことが
できるんですか!?
指導教授は
私の手を握って
言いました。
社会人類学もしくは
文化人類学の世界に
きみを歓迎するよ。
カート・ヴォネガット

人類学者というのは、
作家、小説家、詩人に
なりそこねた人たち
なのです。
J・クリフォード
その他のジャンル
▼人類学hが科学のふりをした詩のような学問だったころ
▼人類学hが科学のふりをした詩のような学問だったころ_d0017381_584320.jpg
二回のつもりだった「異文化誤解の映画史」を、四回もやったせいで、
本題の「文化人類学」がどんな学問だったか忘れてしまった人がいる
かもしれませんので、明日の「文化人類学解放講座」では、復習として、
「文化人類学者になりそこねた人たち」のところへ、もう一度もどって、
文化人類学が「科学のようなふりをした詩のような学問」だったころに、
文化人類学を学んで「文化人類学者になりそこねた芸術家や作家」の
作品を通じて、文化人類学の見失われた原点やその特異な手法に
ついて考えてみたいと思います。とりあげるのは、ジョセフ・コスース、
ウィリアム・バロウズ、カート・ヴォネガット、岡本太郎、J・L・ゴダールです。

まず前半では、あまり映像を使わず、テキストを中心にとりあげます。
とりあげるテキストは次のとおりです。コスース「人類学者としての芸術家」
バロウズ「ア・プーク・イズ・ヒア」「ソフトマシーン」「バロウズ・ファイル」
ヴォネガット「パームサンデー」「ヴォネガット大いに語る」「チャンピオン
たちの朝食」
岡本太郎「日本再発見」「原色の呪文」「私の現代芸術」です。

▼人類学hが科学のふりをした詩のような学問だったころ_d0017381_651174.jpg
後半は、ゴダールの次の短編作品のなかから、いくつか選んでみます。
「カメラ・アイ」「こことよそ」「我々は発言する」「ウィークエンド」「選ばれた瞬間」
「時間の闇の中で」「二十一世紀の起源」。また、バロウズの「カット・アップ」
「タワーズ・オープン・ファイヤー」「ミリオンズ・オブ・イメージ」なども参照します。

▼人類学hが科学のふりをした詩のような学問だったころ_d0017381_656523.jpg

キーワードとなるのは、
前衛、実験、断片、
詩、収集、記録、SF、
引用、切断、他者、
相対主義、文明批判、
人道主義、政治性、
もうひとつの世界、
などです。



【参考】
▼人類学hが科学のふりをした詩のような学問だったころ_d0017381_2022976.jpg神話の世界が、つくられるそばから、
そのつど、バラバラにされてきたように、
新しい世界は、断片からつくりあげられるように
思うのです。(フランツ・ボアズ)

▼人類学hが科学のふりをした詩のような学問だったころ_d0017381_20222441.jpg

他者についての本は、
詩のことばで書かれる。
(ジャック・デリダ)
by mal2000 | 2005-03-01 01:05
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